大判例

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高松高等裁判所 昭和24年(控)1367号・昭24年(控)1368号・昭24年(控)1369号・昭24年(控)1370号・昭24年(控)1371号・昭24年(控)1372号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(理由)

(前略) 被告人松本常太郞の辯護人白石進の控訴趣意中同被告人に關する第二點は、起訴状によると「前略同年一月上旬頃松本淸市から同人が候補者を當選させる爲その選擧運動者に投票取纒めの報酬として供與する目的を以て交付する情を知りながら、金一萬六千圓の交付を受けたものである」として、交付罪一罪としての訴因となつている。然るに原判決の事實認定は、各交付を受けた事實の外更に「之を前記長戸健治に交付し」と附加して併合罪を適用している。これは明らかに起訴なき事實を犯罪なりとして認定したもので違法であるというのである。

同被告人に對する起訴状及び原判決の事實摘示は何れも所論の通りである。而して原判示事實をその證據及び適用法條と比照すると、原判決がその附加した部分につき特に證據を擧示せず又罰金刑を以て處斷したに拘らず刑法第四八條第二項を適用していない點から見ると原審は右附加した事實を單に情状として摘示した趣旨であると推測できるけれども、判決に示すべき罪となるべき事實は訴因に限局せられるのであつて、それ以外の罪となるべき事實は犯罪の情状の意味においてもこれを認定判示することは許されないものと解するを相當とする。即ち原判決は右附加した事實については、審判の請求を受けない事件につき判決をしこれに法令を適用しなかつた違法があるといわざるを得ないから、論旨は理があり、原判決中同被告人に關する部分もこれを破棄すべきものとする(後略)

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